ブラジルのサッカーチームのためにデザインされたポスター広告の、制作手順の分かりやすいチュートリアル
【カテゴリー:ポスター】
ブラジルのサッカーチーム『São Paulo』、そのサッカーチームのためにデザインされたポスター広告は、男性が自分自身の皮膚を剥ぎ取り、その下に着ていたユニフォームが見えているという、ショッキングなものでした。
海外の情報ブログ『Abduzeedo』で取り上げられていた、そのポスター広告の非常に分かりやすい制作手順をご紹介します。
コンセプトスケッチなどもありますので、是非最後までご覧下さい。
制作したのはポーランドのプロダクション・スタジオ『Ars Thanea』。
最終的に仕上がったポスターはこの2点になります。
2点共に毒々しさこそありませんが、その皮膚を剥ぎ取るという行為に、ハッと目を惹きつけられてしまいますね。
この力強いビジュアルは『Before Anything Else, São-Paulino(何を差し置いても、São Paulo)』というキャンペーンのために、下記の2点のキービジュアルと共に提案されました。
それはまさに自らの皮膚を脱ぎ去る事で、
『São Pauloこそ私の人生』
『São Pauloこそ私の命』
『身も心もSão Pauloと共にある』
と表現しているかのようです。
コンセプトスケッチ
このキービジュアルからどういったプロセスを辿って、冒頭に記載したポスターに仕上がっていくのでしょうか。
制作手順(1点目)
1.ポージングを決めたら、まずはベースになる男性の裸体を撮影。
2.ちぎれて剥ぎ取られてしまう肌の部分を肌色のシャツで再現し、撮影したものを重ね合わせます。
微妙に腕や手の位置がずれているのが分かりますでしょうか。
3.肌色のシャツのシワになった部分を、1の肌と合成していきます。
大事なのはシワの表現なので、不必要な所は消しながら皮膚が剥ぎ取られた感じを表現。
4.白いシャツにチームのロゴを配置します。
こちらもシワに合わせてロゴやラインを変形させて馴染ませます。
5.キャッチコピーなどを配置し、全体の色調を馴染ませて最終調整。
2点目のポスターも上述と同様の進め方となっています。
制作手順(2点目)
(via: Abduzeedo )
一部、皮膚の破れを追加したりという修正はありますが、非常に上手い合成技術です。
またスケッチなどはこの2点のアイデア以外にも当然あったのでしょうけれど、最初のキービジュアルの段階でほぼ方向性が決まっており、ほとんど最後までブレていない事にも注目したいものです(実作業だと修正や変更が多々入り、次第に原型を留めなくなっていってしまう事も。私の技量の問題でもありますが…(´Д`;))。
制作:Ars Thanea
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